札幌市芸術文化財団主催の公開セミナー

公益財団法人札幌市芸術文化財団主催の公開セミナー「いま、野外彫刻の保全を考える」が札幌芸術文化交流センターSCARTSコートで6月29日(土)13時30分から開催されました。参加者数はほぼ満席の約70名、内15人ほどが会員でした。プログラム(別添のチラシ参考に)

まず芸術の森美術館副館長中村純一氏の司会のもと同館長佐藤友哉氏の開催趣旨説明に続いて、武蔵野美術大学の黒川弘毅教授による基調講演「野外彫刻を守るためにー素材の変化と作品保全のポイント」が約1時間、具体的な例を挙げて詳しく解説され、非常に参考になりした。次にケース・スタデイーとして5人の演者によるプレゼンが行われました。
いずれの演題も当会の目指す野外彫刻の調査、美化、保存や安全対策などとも深く関連しており、それぞれの演者の立場から市内彫刻の現状と問題点が詳しく紹介されました。
またここでは会員の亀谷隆氏が《木下成太郎像》の再設置を、高橋大作氏が先端技術を駆使した「よいこつよいこ》の修復経緯を詳述し、注目されました。

全体的には今後の彫刻の経年劣化対策や安全性問題の解決に向けた早急且つ具体的な調査の必要性と安全対策の強化が参加者に強く意識されることとなり、今後私達市民ボランティアと市が協力し合いながら野外彫刻の調査と保存対策を推進できるよう大きな期待に胸を膨らませながらの散会となりました。
◆翌30日(日)本郷新彫刻美術館に於いて、武蔵野美術大学の黒川教授から、ブロンズ彫刻のメンテナンスの詳しいレクチャーを受けました。下記写真はその時の様子です。

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