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本郷新札幌彫刻美術館サンクスデー


6月22日(日)前日からの雨上がり湿度が高い一日、今回は4回目の清掃活動。本郷新記念札幌彫刻美術館 サンクスデーのイベントでの一貫 午前中には『山内壮夫入門』を梅村学芸員のお話を聞き、山内壮夫の生涯や今回の山内壮夫展のタイトルの共鳴する彫刻の意味を理解することができました。又『彫刻の道』さんぽに参加。札幌彫刻美術館の周囲を散歩し途中には大きなカタツムリに出会い、彫刻解説、クイズを解くことでより理解が深まりました。大通公園の「泉」の像が描かれたマンホール蓋を探すでは。後日同じものを中島公園近くの南9条西3丁目の横断歩道上で発見しました。まだほかにもあるようです。
午後からは、洗って味わう彫刻のカタチでは本館前にある、4体の彫刻を当日来館されていた方がや藤女子大生を含む26名の皆様で洗い、洗浄、ワックスがけの一連の作業を行いました、作業の後彫刻たちは暖かい日差しを受けて美しく輝いていました。(藤倉まゆみ)

山鼻屯田兵像(山内壮夫)

6月8日(日)、札幌は緑爽やかな季節、第3回目の今回は会員7名で山鼻屯田兵像(山内壮夫作1967年) の清掃に当たりました。国道230号線(石山通)上り車線に沿い、南区警察北隣りの山鼻日の出公園入口に立つこの像は、道路を行き来する車中から誰もが目にすることができます。
像の傍らに設置された由来記には、この公園は北方警備と北海道開拓のために屯田兵として山鼻地区に移住した東北各県の士族達の眠る墓地であったが、昭和40年に平岸霊園に移転改葬され、その跡地に、往事を偲び、先人たちの業績を讃える屯田兵の像が建立された、との旨が書かれています
ブロンズ像は、1967年の設置以来、ここ二十数年来一度も手入れされていないとのことで、今回の清掃作業により傷みが激しく、亀裂や錆の浸食が深刻な状態にあることが確認されました。他の彫刻作品と違い、洗剤やワックスがけをしても、かける傍から表面に染み込むため、存分な効果がなかなか得られません。しかしながら、懸命に磨くことで、水跡状の錆に汚れた表情の険しさは薄れ、凛々しい姿を取り戻していくのに安堵しました。
この屯田兵の像は、軍帽軍服姿で手に大きな鍬を持ち、足にはわらじを履いています。維新の動乱期、武士たちは着慣れた和服を脱ぎ、洋服に着替えるや間もなく屯田兵に志願したのでしょうか。その運命をも想像させるような像の体格のリアルな表現です。最後に像の立つ台座について、石が外れ、破損個所が目立ちました。ブロンズ像本体とともに台座にも素早い安全対策が必要かと思われました。(笹山記)