2016/5/15 真駒内の清掃活動

5月15日(日) すっかり緑が生い茂る春となった真駒内の、彫刻清掃をおこなってきました。
今年初の清掃活動となりますが、わたくし太田が記事投稿をするのも今回が初です…。今後ともよろしくお願いします。
※画像をクリックすると大きな写真で表示されます。

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まず始めに清掃をしたのは真駒内駅前に設置されている丸山隆氏作の『ひとやすみする輪廻』。毎年春になると周囲の花壇を花が彩りますが、まだ花は植えられていないようでしたので、彫刻の水拭きと合わせて雑草の取払いを行いました。 

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土ぼこりと雨跡を雑巾で綺麗に拭き取りました。しかし、かなり接近しないと分からない薄さですが、いたずらのような傷跡もありました。今後修復をする必要があるかもしれません。

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清掃後は斉藤さんによる作品解説を会員の皆さんでお聞きしました。札幌を大いに盛り上げたオリンピックを終え、トラックを模した楕円の中で折り重なった石たちがひとやすみしている作品だそうです。また、彫刻の下にある土の中でもタイムカプセルが一休みしています。タイムカプセルは2051年に贈られたもの。開けられるのが楽しみですね。

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続いての清掃は、真駒内第一公園にある『牛と少年』。佐藤忠良の作品です。こちらは台座が非常に高い作品ですので、脚立を使い雑巾がけを行いました。

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また、牛の後ろ足の蹄と膝部分に亀裂がありました。亀裂部分からわずかに緑青が生じています。

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脚立を使った雑巾がけは、時折交代しながら進めました。足場の不安定な状態での掃除は簡単ではありません。また、周囲の草むしりも行いました。

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最後に、エドウィン・ダン記念公園に移動し、エドウィンダン像の清掃を行いました。
こちらは高圧洗浄機による水洗いと雑巾がけ、そしてワックスがけを行いました。

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ジェネレータから電源を供給し、洗浄しました。途中、セッティングに戸惑い時間を要してしまうトラブルもありましたが…私の友人の協力もあり、なんとか稼働。

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長い物干竿を使っての放水作業はなかなかの重労働!何人かで協力して清掃作業にあたりました。

こちらは花崗岩の台座部分に見られた亀裂と、ブロンズの緑青です。残念ながら銅像本体部分までは細かくチェックすることができませんでした。きちんと撮影するには望遠レンズが必要かもしれません。

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洗浄機の設定や、清掃メンバーの輸送でところどころ問題ありましたけど、全体的には予定通り、12時きっかりに全ての清掃作業を終えることができました。みなさんの手際のよさは勉強になります…!自分もこれから足を引っ張らないようがんばります。

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お昼は吉田さんのお宅で大変美味しい山菜料理をふるまっていただき、清掃を行ったみなさんで春の味わいを楽しみました。おにぎりも美味しかったですね!

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ごちそうさまでした。
(太田)

第10回ゆきあかりin中島公園

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 厳冬の中島公園を彩る「第10回ゆきあかりin中島公園」が2月5日~7日の3日間開かれ、友の会が「あかりと願いのターミナル」コーナーを支援した。初日は昨年から協力している山鼻小から3年生の児童90人が授業の一環として参加した。各自が持ち寄った紙コップに思い思いの願いや絵を書き雪穴を掘って飾り付け「楽しかった」「また来たい」と楽しそうだった。期間中は午後4時半~3時間ほど友の会のメンバーが寒さに耐えながら通りがかりの人に紙コップを渡しながら、参加を呼び掛けた。若者のカップルや家族連れ、外国人グループが願い事などを書き込んでは雪の壁を紙コップのキャンドルで飾った。

◆上記サムネイルをクリック頂くと大きな画像で観て頂けます。紙コップに書かれた子供たちの願い事を読むことができます。お手伝いに参加頂いた皆様、寒い中本当にご苦労様でした

友の会2016年新年会

DSC01256  2016年1月31日(日)札幌宮の森美術館に於いて「札幌彫刻美術館友の会」の新年会が盛況のうちに行われました。橋本会長の挨拶の後、会員で北大名誉教授の常田益代先生の講演がありました。演題は「襞・身体・布に見る東西」です。風土と社会における着る物の働き、ヨーロッパにおける身体と布と造形の関係、日本の着物、着る物の東西の出会いと現代、又彫刻とも深い関係性がある事など大変興味深い講演でした。具体的に美しい写真の数々をプロジェクターに映し出しての解説でした。ほんの一部ですがサムネイルで載せましたので、クリックして大きい画像でご覧ください。
新入会員紹介ではIT関係に詳しい青年が入会され、今後の友の会の活動において、頼もしく嬉しい限りです。 恒例のミニコンサートもピアノ(中島杏子さん)とチェロ(岩崎由桂さん)のデュオ~素晴らしい生演奏に浸りました。 最後はみんなで「高原列車は行くよ」を歌ってお開きでした。

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明けましておめでとうございます。

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2016年 新しい年が明けました。天候も穏やかな温かいお正月でしたね。今年もよろしくお願い致します。 早速ですが、31日に彫刻友の会新年会があります。1月20日申し込み締め切りですので、会員の皆様はもとより一般の方の参加も歓迎です. お誘いあわせの上お申し込みください。

2016年新年会のご案内
・日時:1月31日(日)AM11:00~14:00
・場所:宮の森ミュージアムガーデン4階 (札幌市中央区宮の森2条11丁目2-1)TEL 011-612-3500 ・会費:4000円
<プログラム>
◆講演 常田益代 北大名誉教授 「壁・身体・布に見る東西」     プロフィール~早稲田大学文学研究科修士課程修了、米国ミシガン大学ラッカム大学院博士号Ph.D、西洋中世美術史専攻
◆ミニコンサート チェロ&ピアノのデュオ
中島杏子(チェロ)東京藝術大学卒業~現在札幌で活躍
岩崎由佳(ピアノ)愛知県立芸術大学卒業~現在札幌で活躍

「木下繁太郎像」美術史的価値広め保存を(黒川弘毅)

黒川先生 10月4日北海道立近代美術館で行われたシンポジュウムに参加いただいた武蔵野美術大学教授の黒川弘毅氏の記事が掲載されました。 又会員の石川博さんが、個人のブログに2005年に木下像の存在に気づいてから、10年後に1度目のシンポジウムそして2015年シンポジュウム「野外彫刻創る・守る」開催までの詳しい経緯を載せてくださいました。下記中島パフェよりご覧下さい。

よみがえる木下成太郎像

樽前・支笏湖アートと自然を楽しむバスツアー

10月10日(土)彫刻友の会主催の今年2度目のバス旅行、爆弾低気圧の影響で荒れていた天候の間のたった1日のお天気に恵まれ楽しい旅になりました。先ずは金属作家、藤沢レオさんのアトリエ訪問、そして苫小牧美術博物館の特別展「花ひらく近代洋画の世界」を学芸員さんに解説して頂きました。その後は支笏湖休暇村で昼食、時間の許す限り支笏湖を満喫しました。帰路の途中見た恵庭渓谷「白扇の滝」も圧巻でした。少し紅葉には早かったようですが、札幌から近い支笏湖で、美しい自然とアートを楽しむバス旅行を心行くまで堪能しました。
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シンポジウム2015「野外彫刻を創る守る」

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 身近な彫刻が泣いている。何を行うべきか~。札幌彫刻美術館友の会が東京の屋外彫刻保存研究会と連携し道立近代美術館講堂で「屋外彫刻を創る・守る」をテーマにシンポジウムを開きました。当日は札幌や東京などから約100人が参加しました。午前中は専門部会、午後からは各地域での取り組みを具体的に発表したパネルディスカッションです。現在札幌市内約600体道内約2900体ある野外彫刻。本友の会ではその文化的財産と美的環境の創出の重要さを踏まえて清掃活動を行っています。しかし野外彫刻は、自然環境などから経年劣化が進み、保存の必要性が迫られています。
午前中は、藤嶋俊曾氏(屋外彫刻調査保存研究会々長)挨拶の後、田中修二氏(大分大教授)が「北海道における彫刻の歴史」について基調講演がありました。アイヌの彫刻はじめ現在に至るまでの北海道の彫刻を振り返りながら、野外彫刻の自然に向かい、「希望」を託された重要な役割を紹介するとともに関係者の努力、保存、再生に関する課題を語りました。その後黒川弘毅氏(ブロンズ彫刻)、高橋裕二氏(コンクリート彫刻)、高橋大作氏(コンクリート彫刻)が地域的状況を考慮に入れながら「保存」の在り方についての研究発表を行いました。
午後からは橋本会長が「彫刻地図コンテンツ」をキーワードに彫刻のデーターベース化の保存進展に向けての課題を基調講演しました。パネラーの篠崎未来さん、村上道子さん、奥井登代さんがそれぞれ「大分方式」「仙台方式」「札幌方式」の地域活動と成果、課題について報告しました。さらに國松明日香氏(彫刻家)、川上佳津仁氏(行政)渡辺行夫氏(石の彫刻家)の立場から野外彫刻の意義、課題の提起などを話し合いました。「野外彫刻を創る・守る」の観点でこれほどの関係者が一堂に集まってのシンポジウムは、類を見ないもので、画期的なものでした。シンポジウムで提起された短期的課題、長期的課題について関係者が認識を深め連携して取り組むことが重要と考えます。札幌市はじめ多くの団体がシンポジュームを後援して頂きありがとうございました。深く感謝申し上げます。