原子修さん逝去

高橋大作会長と会員の皆様

悲報をお伝えいたします。

札幌彫刻美術館友の会顧問の原子修先生が、
去る1月30日に肺炎により永眠されました。
享年91歳、函館市出身。

原子先生は1981年に設立された財団法人札幌彫刻美術館の
初代館長として同館と発展に尽力する一方
当会の創設(1981年)と活動にも指導的役割を果され、
40年余にわたって当会の発展に寄与しました。
ちなみに当会会則の草案は原子先生によるものです。

ここに原子先生のご冥福を心からお祈り申し上げ、
謹んでご報告申し上げます。

札幌彫刻美術館友の会名誉会長
橋本信夫
2024年2月10日

本郷新記念札幌彫刻美術館主催恒例のサンクスデーで彫刻清掃のお手伝い

11月3 日(金) サンクスデー『 洗って味わう彫刻のカタチ』6月に 続き今回は、前庭の「砂」「裸婦」「堰」3体の清掃を行いました。

吉崎館長の呼びかけもあり、来館者合わせて13名での活動です。普段見ただけでは気づかないボリュームや作者の意図する荒々しい制作の跡など、まさに洗って触れて彫刻のカタチを楽しみました。参加した小学生は楽しそうにブラシで彫刻の汚れを取り、水をかけ布で水をふき取り、きれいになった彫刻をみて満足そうでした。

「裸婦」

「堰」を清掃

「砂」を清掃

大通り公園彫刻清掃


真夏の暑さが続く中、会員の他大通公園ロータリークラブ、藤女子大学と合わせて21人での清掃となりました。
『泉』を全員で清掃後、3丁目、2丁目とそれぞれ分かれての作業です。
前回実施できなかった6丁目『奉仕の道』は、札幌ロータリークラブから寄贈された彫刻です。今回は管理事務所が周りの水抜きを済ませており、設置後、ほとんど初めての清掃となりました。ロータリークラブの会員は活動の基準、刻まれた4つのテストを確認しながら磨き上げていきました。
藤女子大学の学生達は、3丁目『石川啄木像』『牧童』を担当。バケツでの水運びやワックスがけ、磨きと熱心に取り組んでいました。
その後、カナモトホール前の白コンクリートの『希望』に集合し、高圧洗浄機での水洗いを見守りました。こちらも設置後初めての清掃です。女性像は水を浴びて白く輝きを増したようです。その昔は札幌市の中心、豊平館があった場所に設置された『希望』。友の会発行の『ぶらり札幌彫刻めぐり』の表紙の作品でもあります。札幌のシンボルとして大切に守っていきたい彫刻です。
オータムフェスタで賑わう大通公園で、清掃作業に参加してくださった皆さん、ありがとうございました。(小笠原悦子)

旭川・東川町バス旅行


「写真と工芸のまち東川町と中原悌二郎美術館を巡るバスの旅」    高橋大作

台風7号が前日日本海を通過した翌日8月18日、まさに台風一過絶好の日和のもとバスツアーが
行われました。目的地は東川町と旭川市です。20年間リーダーシップをとられた前町長の松岡市郎さんは、町づくりのポイントは「デザインとアート」だと話しておられます。わが友の会もデザインとアートを重んずる会でありますので、東川町に興味がわきました。松岡さん曰く「デザインは、住民のニーズに沿った短期目標の政策、アートは首長や職員が描く未来の町の姿を実現するための政策」だそうです。上水道、鉄道、国道の「三つの道がなく」大自然と文化政策の高さがありきたりの町ではないなと、感じました。大雪山系の麓に近く素晴らしい景色、そして「写真文化首都」をかかげ、写真の各種コンテストなどを開催し、全国初の公立日本語学校を開設して外国の若者たちがいきいきと生活している町。また当時旭川の大学におられた磯田憲一さんがアイデアを出され、2006年から旭川家具の工房が多い東川町も早速動き出した「君の椅子プロジェクト」。これはその年に誕生した子供たちに椅子をプレゼントするものですが、一流のデザイナーが絵をかき、東川町の木工作家が制作するというものです。
人口8500人の町の中心部にはモダンな「せんとぴゅあⅡ」という建物があり、5万冊の新しい書籍がある図書室、世界の椅子のコレクションを順次入れ替え展示するコーナー、木工芸の作家が多い町ならではの作品の展示と販売をするコーナー、そして歴代の「君の椅子」のサンプルが展示してあるコーナー、これらが混然一体となった建物が「せんとぴゅあⅡ」です。北海道でも数少ない毎年人口が増加するのもむべなるかなという感がする文化の香り高い町でした。このあと旭川市へ向かい、中原悌二郎記念旭川市彫刻美術館を訪れました。この美術館は1902年(明治35年)に建設されたコロニアルスタイルの旧旭川偕行社で、歴史の重みを感じさせる重要文化財の建物です。彫刻美術館として素晴らしい雰囲気のある施設でした。到着してすぐに当会と同様の市民活動をしておられる「旭川彫刻サポート隊」の宮島隊長さまがお迎えくださり、彫刻を愛する同志とお会いしたという思いがいたしました。選りすぐりの中原悌二郎の作品をしばし鑑賞し、余韻を味わいながら札幌への帰途につきました。

中島公園キッズガーデンの子供たちと彫刻清掃

中島公園では管理事務所の横の畑キッズガーデンで子供たちが野菜を育てています。10年近く前に管理事務所からキッズガーデンの子供たちに中島公園の彫刻の清掃を経験させたいと友の会に申し出がありました。今年はコロナ禍のため、久しぶりの彫刻清掃です。              8月5日、野菜の世話を終えた小学生たち6人と3歳の弟が参加しました。山内壮夫のコンクリート像4体の水洗いです。鶴の舞の前ではでは女の子が「名前知ってるよ、鶴の舞!」と。きっと前に参加して覚えていたのでしょう。洗剤を付けブラシで一生懸命汚れを競って取っていました。水かけではみんなに「離れて!」と言いながら勢いよく飛ばし、楽しんでいました、3歳の子もブラシを持って参加。 きれいになった彫刻に満足そうな子供たちでした。

中島公園「木下成太郎像」の清掃

7月28日(金)

札幌国際プラザは、札幌市のMICE事業の一環として、海外から観光旅行に来てボランティア活動をする支援を行っている組織です。その中に、「札幌のアートを守る彫刻磨き」を企画し、友の会に協力の要請がありました。                              この企画を実施するにあたってぜひ体験したいとの申し出がありました。ブロンズ像の清掃が主になるので今年実施する予定の「木下成太郎像」の清掃を体験していただきました。国際プラザから担当者3名が参加しました。

熱中症も心配される記録的な暑さの中、木陰での休憩をはさんで1時間半。ブラシを使っての水洗いからワックス仕上げまでを体験していただきました。磨くことによって顔の表情や、その佇まいまでを身近に感じることができ、終了時には歓声が上がりました。『木下成太郎像』が存在感を増したように思います。また、彫刻の磨き方だけではなく、木下成太郎の経歴、歴史を学ぶことができたとの感想もいただきました。

芸森工芸館~マスカレード 踊る!仮面の謝肉祭と、霊と共に生きる部族たち

 札幌芸術の森美術館のコレクションから「マスク」をキーワードにヨーロッパのカーニバルを取材した竹岡羊子(1931- )の大型絵画と、札幌彫刻美術館友の会名誉会長が寄贈されたアフリカ部族の儀式用仮面が展示されています。お天気の良い日に是非お出かけください。
・2023年7月15日(土)~9月18日(月・祝)
・午前9時45分〜午後5時30分 *9月は午後5時まで開館 (観覧料は無料)

円山方面彫刻清掃

 円山公園彫刻清掃

7月9日(日)この夏一番暑い日、11人が円山公園に集まりました。
『岩村通俊像』は、北海道開拓百年記念事業の一環として大通公園の黒田清隆像、ホーレスケプロン像、旭川市にある永山武四郎像と共に1967年に立てられました。木陰にあって、近所に住む会員もこの像に気がつかなかったと言います。56年もの間、ほとんど手入れされることもなく台座には多くの亀裂が見られました。高圧洗浄機での洗剤、水洗いを終えるとブロンズの輝きが戻りフロックコート姿が一段と凛々しく見えました。
『母子像・ふるさと』は球体作品。陽を浴びて熱さが伝わってきます。水かけ、拭き取りで簡単に作業が終了しました。その後、公園の森を抜けて動物園に向かいます。
『よいこつよいこ』5年前のコンクリートの修復工事後、初めての清掃となりました。細部のよごれも綺麗になり少年も白鳥も水浴びができて喜んでいるかのようです。円山公園での森林浴を楽しみながら、3体の清掃を終えました。(小笠原悦子)