投稿者「奥井登代」のアーカイブ

本郷新記念札幌彫刻美術館サンクスデーで彫刻清掃のお手伝い

11月3日、彫刻美術館で恒例のサンクスデーの中の洗って味わう彫刻のカタチという催しを友の会がお手伝いしました。午前中はパラパラと雨模様で心配しましたが午後は雨もなく曇り空の下でしたが、実施できました。午後からの観覧者が少なかった中で2人の子供の家族や若い男女約10名が参加、普段触ることのない彫刻の凸凹や本郷新のつくりだす手触りを楽しみながら、前庭の「裸婦」「堰」「砂」の3体の彫刻を洗いました。座った像では足の裏などが汚れていて、洗い終え布で磨いて美しくなった像を見て達成感を感じたひと時でした。今回は寒い中だったのでワックスがけはできなかったのですが、黒川先生が来られてワックスがけをした「ライラック像のトルソ」に水をかけ水をはじく様子を見ると、男の子も僕もかけたいと楽しんでいました。私たちも市民の方々と清掃を楽しむことができ、いい経験でした。

「彫刻メンテナンスを学ぶ」講演会が開催されました。

「野外彫刻のメンテナンスを学ぶ」学習会が、彫刻家で、武蔵野美術大学教授の黒川弘毅氏を迎えて10月1日(土)に札幌彫刻美術館において当会と札幌彫刻美術館共催で開かれました。黒川氏は屋外彫刻調査保存研究会事務局長として会をけん引され、札幌では中島公園の「木下成太郎像」の修復を指導されました。                                 講演では《彫刻メンテナンスの意義》~触覚鑑賞の機会として~と題して様々な視点から観賞できる彫刻と視点が限られる絵画との鑑賞の仕方の違い、彫刻を洗うことは触覚鑑賞の機会となっており、彫刻を楽しむという鑑賞の原点になっていると、子供たちの彫刻清掃の様子などをスライドで紹介し、彫刻の洗い方、その意義をわかりやすく話されました。午後は快晴の心地よい秋空の下、講演で話された彫刻の清掃の実習を「わだつみの像」他3体で、実施。いつも当会の彫刻清掃に参加してくれている視覚障がいのある越山さんも参加し、彫刻に水を流しながら手で触ると彫刻の表面を体全体で感じること、洗剤での洗い方、ミツロウワックスの塗り方、顔の凹凸、筋肉の流れを意識した光沢の出し方を学びました。みんな集中し、時間を忘れ楽しみ、気が付いたら休憩なしで3時間が過ぎていました。

 

浅井憲一展~鉄の彫刻~の紹介

当会会報「いずみ」の表紙にも作品を提供していただいた鉄の彫刻家浅井憲一さんの個展『二つの影』がグランドホテル内の「グランドビスタギャラリーサッポロで5月31日までひらかれています。

ギャラリーを入ると目の前に巨大な羽根を大きくはばたシマフクロウが迎えてくれます。奥にはもう一羽のシマフクロウが今にも大きな木の枝に止まろうとしているかのような姿。鉄の太い線から繰り出される勇壮なシマフクロウに圧倒されます。その間にはかわいい鹿の姿。見ごたえのある個展です。(OKUI)

 

 

 

 

中島公園コンクリート彫刻表面保護材の塗布

中島公園の4体のコンクリート像(山内壮夫作)の保存のために毎年一体、表面保護材(パーマシールド)を塗布しています。今年は「猫とハーモニカ」。8月19日午前中に8人の参加で行いました。まず、洗剤で汚れをきれいに取り、しっかり洗剤を水で落とします。時間をかけて乾燥させて、パーマシールドを塗布しました。パーマシールドは服につくと落とすことができないのでコロナ並み(?)の防護服(ゴミ袋)を着ての塗布作業です。黒ずんだ汚れも取れ、つやも出ました。塗布材の効果は4,5年といわれています。

猫とハーモニカが十分乾くまで時間があったので、コロナで清掃できなかった彫刻たち3体(母と子の像、笛を吹く少女、鶴の舞)についても今年初めて清掃しました。一冬越して雪や雨などでついた汚れをしっかり落としました。この日は34度を超える猛暑日でしたが、楽しく作業ができました。参加の皆様お疲れさまでした。

宇宙船地球号の共同体で生物災害へ備える体制をー橋本信夫

いま私たちは新型コロナ禍で自粛生活を余儀なくされています。札幌では感染者数は減る傾向にありますが、緊急事態宣言の解除はまだ先になりそうです。友の会の活動も今年は大幅に制限されています。のど元過ぎれば的な日本人ですが、私たちは新型コロナの犠牲になった方々、子供たち、働く人、高齢者たちが受けたこの経験をどう考え、どう生かし、将来に備えるか、公衆衛生学が専門で、まさに新型コロナウイルスのような人畜共通伝染病の研究に貢献され、アフリカでも感染症の研究をされた橋本会長の示唆に富むインタビュー記事が北方ジャーナル6月号に載りました。インタビューアーは友の会の記事も書いていただいている武智さんです。

北方ジャーナル2020年6月号宇宙船地球号橋本