『なぜ彫刻は破壊されるのか』 本郷新を手掛かりに考える
講師は芸術家でもあり、芸術博士として学術研究も行う小田島のどかさん。
今、米国で起こっている「ブラック・ライヴス・マター」運動に関連し、世界では彫刻記念碑の撤去や引き起こしが起こっていることに関心を持ち、研究調査した内容を紹介し、公共空間の彫刻像の持つ機能や役割にも触れた話の後、1969年の日本での彫刻破壊事件である立命館大学における本郷新の「わだつみの像」について語り、今後もさらに研究調査し、本郷新がこの事件をどう考え、その後の制作に臨んだかなどを今後研究を進めたいという興味深いお話でした。 (奥井)
大通西側彫刻清掃
2020/9/6 大通公園彫刻清掃
9月6日、大通公園の西7~12丁目のブロンズ彫刻清掃を行いました。
「有島武郎文学碑」「若い女の像」「漁民之像」の3体の水洗い、中性洗剤での洗浄
そして蜜蝋の塗布をし、最後に乾拭きでブロンズを磨きあげました。
この日は天候にも恵まれ、NPOインターンシップの方、大通り公園RCのみなさまも加わり約20名での清掃でしたので、滞りなく予定通り12時に清掃終了。
終了後に彫刻鑑賞を楽しみました。
赤平彫刻清掃出張
8月29日(土)NPO法人赤平市民活動ボランティアの方々の要請で私達のメンバー4名1台の車で伺いました。赤平と言えば流政之の作品群が点在している「彫刻公園サキヤマ」が有名。当会でも数年前バス旅行で訪れたことがあります。大雨の中お昼ごろ到着し、昼食をごちそうになった後体育館へ~
教育長はじめ市職員や大勢の方々と意見交換を行いました。又PCとプロジェクターを持参して全道や赤平市内の野外彫刻地図コンテンツを紹介したり、Google Mapのストリートビューで市内彫刻をご覧頂きました。最後は屋内にあるブロンズ彫刻のワックスがけを行いました。
皆さんが熱心に耳を傾け作業して下さったり、温かい歓迎ぶりに本当に感動でした。
余談ですが、私だけ頂いた小さな箱のプレゼントがあり、帰宅してから開けると革製品「ネズミの小銭入れ」でした。その中には「鞄のいたがき」というカードが入っており調べると有名な鞄のメーカーでした。そういえば隣り町の砂川にも「ソメスサドル」がある。日本唯一の馬具メーカーソメスサドル。聞くところによると本州から進出してきた小さなものづくり企業が点在し、この辺一帯は「ものづくりの街」として歩んでいることにきずきました。行ってみなければわからない、互いにできることを協力して街の発展に少しでも役に立てれば嬉しい限りです。
中島公園コンクリート彫刻表面保護材の塗布
中島公園の4体のコンクリート像(山内壮夫作)の保存のために毎年一体、表面保護材(パーマシールド)を塗布しています。今年は「猫とハーモニカ」。8月19日午前中に8人の参加で行いました。まず、洗剤で汚れをきれいに取り、しっかり洗剤を水で落とします。時間をかけて乾燥させて、パーマシールドを塗布しました。パーマシールドは服につくと落とすことができないのでコロナ並み(?)の防護服(ゴミ袋)を着ての塗布作業です。黒ずんだ汚れも取れ、つやも出ました。塗布材の効果は4,5年といわれています。
猫とハーモニカが十分乾くまで時間があったので、コロナで清掃できなかった彫刻たち3体(母と子の像、笛を吹く少女、鶴の舞)についても今年初めて清掃しました。一冬越して雪や雨などでついた汚れをしっかり落としました。この日は34度を超える猛暑日でしたが、楽しく作業ができました。参加の皆様お疲れさまでした。
紅桜公園アート・アニバーサリー2020
8月22日(土)~9月30日(水)紅桜公園でアート・アニバーサリー2020が開催されている
当会の仲間10人程で、オープニングの翌日観覧してきました。石の彫刻家、渡辺行夫さんと待ち合わせ、「イタドリ」で作製された恐竜や新作を解説して頂いた。
以前チャペルとして使われていた白一色の会場に、イタドリの作品が展示され、時間をテーマにしたインスタレーションは大変面白かった。川上りえさん(金属)を含む7名の作品が自然豊かな公園の中あちこちに点在されて、展示されている。
昼食は昔懐かしいジンギスカンを皆でいただいた。コロナで自粛の中、良いストレス解消になった。
2020年初大通公園彫刻清掃
7月26日(日)朝10時から大通り公園3丁目「泉の像」「石川啄木像」「牧童」2丁目「開拓母の像」「花の母子像」5点の清掃を行いました。
今回は、札幌大通公園ロータリークラブとの共催です。同クラブからは揃いのジャンパーで6人が参加し、総勢17名で中性洗剤を使ったブラッシングと水洗いの後、「花の母子像」のワックスがけを行いました。
新型コロナウイルスの影響で、彫刻清掃は今年度初めての開催。マスクをつけて、三密に注意しての作業となりました。
ロータリークラブの会員からは「大通公園にこんなに彫刻があるのは知らなかった」「解説で作家や彫刻が置かれた時代背景が分かり興味がわいた」との声が寄せられました。クラブ名に因んで、今後の協力が期待されます。
例年はビヤガーデンで賑やかな大通り公園ですが、今年はゆっくり彫刻散歩を楽しめる夏になりそうです。サムネイルの画像はクリックすると拡大して見られます。(小笠原悦子)
宇宙船地球号の共同体で生物災害へ備える体制をー橋本信夫
いま私たちは新型コロナ禍で自粛生活を余儀なくされています。札幌では感染者数は減る傾向にありますが、緊急事態宣言の解除はまだ先になりそうです。友の会の活動も今年は大幅に制限されています。のど元過ぎれば的な日本人ですが、私たちは新型コロナの犠牲になった方々、子供たち、働く人、高齢者たちが受けたこの経験をどう考え、どう生かし、将来に備えるか、公衆衛生学が専門で、まさに新型コロナウイルスのような人畜共通伝染病の研究に貢献され、アフリカでも感染症の研究をされた橋本会長の示唆に富むインタビュー記事が北方ジャーナル6月号に載りました。インタビューアーは友の会の記事も書いていただいている武智さんです。
道新掲載紙「新渡戸稲造顕彰碑」
中島公園コンクリート彫刻&清掃
★画像をクリックすると大良く見ることができます。
新型コロナ禍で余儀なく蟄居を強いられるなか健康管理も大事!と中島公園を散歩し始めました。
お陰で可憐なカタクリの群生地を見つけ、桜も間近と、と一息ついでいるところです。
園内を巡るとまず香りの広場に置かれた山内壮夫作の4体の白いコンクリート彫刻が
目につきます。驚いたことにどの作品も大変きれいなのです。
雪解け後一月あまり経ち、しかもこの間に清掃された様子もなく、鳥よけ忌避剤も塗られていませんでした。特に夏場はちょっとした間に鳥糞などで惨めな姿を晒すのですが!これについて思い起こされるのは友の会が2010年8月から毎年実施してきたパーマシールドによるコンクリト像の塗装です。毎年中島公園近くの会員が真夏の8月、しかも一番暑い昼をめがけて雑巾と刷毛を手に清掃と塗装に汗した姿が浮かんできます。そしてこのコンクリート像塗装の効果が今実際に現れ始めたのかも知れないと胸が騒ぐわけです。
札幌市内の山内壮夫のコンクリート作品はいずれも設置後半世紀を過ぎ、経年劣化が目立ってきました。こうしたことから当会では公園内の作品4体を対象に市の許可のもと、当時先端的な塗装法の一つであったパーマシールド塗装を実施することにしました。
これを選んだ理由は、透明な塗装なのでもとの色を損ねず、耐水・耐菌・耐久性に勝れ、しかも人畜無害、誰でも安全に扱えるといるという点でした。
毎年1体ずつ4年間、1年間の休閑を挟んで5年周期の塗装を続け、今年は3順目となります。
透明塗装のため作品の色合いは原型のまま、また透明な膜によって表面がつるつるなため
鳥糞や汚れも雨で流されやすく、また耐菌性があるのでカビも付きにくくなっています。
~ということから中島公園に来られたときはぜひこれらのコンクリート彫刻に直接触れて透明塗装の効果を確かめてみて下さい。さらに今後もこれらの清掃・塗装を皆で一緒にワウワイ楽しく汗したいと願っています。(橋本信夫)