6月8日(日)の続編です。
屯田兵の像の清掃を終えて解散の後、会員数名で南区川沿のホームセンターまで足を延ばし、手ごろな高圧洗浄機を購入しました。そして折角ここまで来たので、道向かいのホテルにある丸山隆氏の野外彫刻を観に行こうということになりました。
作品は、40年前のホテル開業時にはたしか玄関ポーチの並びに設置されていた記憶がありますが、その場所に見当たらず、敷地内を見渡すと、出入り口道路脇の郵便ポストの向こう側にあるのを見つけました。経営者が変わって改装された際に移設されたものでしょう。
《祀りの石Ⅰ》と題され、捧げ物の祭壇を思わせる厳かな作品です。しかし残念なことに、辺りは背の高い雑草が生い茂り彫刻全体を取り囲んでいます。
ホテル内に入り、ロビーに展示されている砂澤ビッキ氏や國松明日香氏の彫刻作品や絵画作品数点を、この折に鑑賞させていただきました。それでもやはり屋外の丸山作品が気に懸かります。橋本名誉会長を代表にフロントに声をかけ、彫刻周辺の現状を報告してからホテルを後にしました。
1週間ほどが経ち、偶然ホテル前の国道230号線を往復する機会がありました。通りがかりに立ち寄ってみると、草はきれいに刈られて作品は全身を表しています。
今回は、作品鑑賞の為だけに突然ホテルを訪れた我々のいわばお節介を真摯に受け止めてもらえたことが何よりありがたく、野外彫刻の管理事情についても改めて考えさせられる1件となりました。今は亡き作者もきっとお喜びのことでしょう。
(笹山 記)