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パーマシールド

《母と子の像》山内壮夫作コンクリート(1961年)のパーマシールド塗装は晴天とそよ風に恵まれました。また手慣れた刷毛さばきで大変気持ちよく無事作業を終えることができました。作業内容は,前日洗浄されて十分乾燥したコンクリート表面にパーマシールドM12液(分子量が小さく、浸透性)を2回塗り、昼食を挟んで約2時間風乾させた後、ついでパーマシールドM18(分子量が大きく、表面塗装用)を二回重ね塗りして終了。この間に市内各所の公園内のバラを育て、管理しているボランテア団体の方が立ち寄って下さり、塗装作業をしながら公園を拠点にしたボランテア活動につぃて種々雑談を交わすことができました。
参加いただいた皆様、お疲れ様でした。(橋本)

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小説 《母子像》

村井正己
学校法人東海大学教職員、屋外彫刻調査保存研究会会員

 sCIMG2832昭和37年のある日のこと、彫刻家山内壮夫は、来年できる砧公園の予定地に来た。彼のアトリエからはそう遠くはない。歩いてきたのだ。彼はつぶやいた「大きな敷地だな。まだ、佐藤先生はきてないな。」
 「おーい!山内君」と山内の後ろから呼び止める声が聞こえた。建築家の佐藤武夫である。「落ち会う約束にはまだ早いのにさすが山内君はまじめだね。」
 山内は照れ笑いをして、「いえいえ、先生をお待たせする方が、気がひけてたまりませんので、早く来ました。」
 落ち合った二人は、現場事務所に行き、担当者と打ち合わせをした。 続きを読む

円山動物園「つよいこよいこ」像の調査と清掃

●桑園地区町内会文化部主催イベント

5月29日(水)円山動物園前ロータリー中心に設置された山内壮夫制作のコンクリート像の調査と清掃を行いました。参加者7名で動物園前バス停で打ち合わせをし会員の斉藤ミサオさんの解説から始まった。

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清掃前のミーティング

解説によると、戦後の荒廃がまだ市民の心に残っていた1950年(S25年)上野動物園から移動動物園を招き大成功だった事をうけ「児童遊園」という名称でスタート。S26年はれて「円山動物園」となり翌年開園記念祭がおこなわれた際「よいこつよいこ」像の除幕式が行われたそうです。従ってこの像は60年という長い時間の経過とともに、劣化が激しくなり、特に頭頂部は崩れ落ち、台座を含む全体に広がっています。亀裂の間には苔が生えているという無残な姿。
後日札幌市市民文化部、みどりの推進部に会長他数名で状況を報告し陳情に伺いました。
このころ制作されたコンクリート像の多くはこういった問題を抱えています。今後の対策が必要不可欠と思われます。

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「つよいこよいこ」の解説

 

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鳥の頭上からの劣化した様子

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